2.12.2008

実は経済問題だった、ギョーザ中毒事件。

ギョーザ中毒事件については様々な報道や論考がなされていますが、僕が接した限りでは『プレジデント』最新号に載っているジャーナリスト富坂聰氏によるコラムが白眉です。日本の食料自給率低下という側面から今回の問題の奥深さを論じています。

要約すれば、こうなります。

・日本経済の失速の中で日本人がそれほど痛みを感じずにこれたのは、デフレのおかげ
・デフレは安価な中国製品によって成り立っている
・その中国には貧困層の問題が根深くあり、例えば工業用アルコールをニセ酒として売り出すなどモラルハザードが横行している
・中国抜きでの日本人の食生活はありえず、もはや中国の国内問題は日本の国内問題でもある

今回の事件は、中国という日本経済にとっての「鎮痛剤」を多用していたが故の副作用だっというわけです。

最近は日本経済に関して景気の悪い話ばかりですが、かのギョーザ中毒事件も一見食料問題かと思いきや、日本経済の凋落という問題を内包していたとは。