5.31.2008

お絵描き日和。

せっかくの週末なのに生憎の雨と冷え込み。そこで、今日は部屋でお絵描きをして過ごしました。

筆ペンで徒然なるままにカキカキ。下手クソな絵で大変恐縮なのですが、この2枚の似顔絵、誰か分かりますか? 正解者には賞金を差し上げます(多分ウソです)。

ヒント:左の人は香港、右の人はスコットランド人の映画俳優です。

5.30.2008

とろとろのルー。

今日のランチは、恵比寿三越B2に新たにオープンしたカレー店「Tokyo Roux」にて。オーダーしたのは、トウキョウカレー851円をオープン特価651円にて。

店名の通り、ルーには相当なこだわりがあるよう(ルー大柴のことではありません)。

恐らくたっぷりの野菜を溶けるまでとろとろに煮込んでいるため、濃厚で奥行きのある味。ビーフもとろとろの柔らかさです。サフランライスとの相性もバッチリで、幸せなランチタイムとなりました。

強いて難点を挙げるとすれば、完全に平らなスプーンが食べにくかったことくらいでしょうか。

恵比寿ガーデンプレイスは高い割りに味は大したことのない店が多いのですが、ここは値段と味がつりあうと言っていいでしょう。いいランチスポットの誕生をうれしく思います。

http://www.tokyo-roux.com/

5.29.2008

『コンサルティングの基本』/神川貴実彦・編著

コンサルティング関係の本って分厚い専門書ばかりでとっつきにくい、と思っていた人(僕もそうですが)へ。

待望の書が刊行されました。その名の通り、コンサルティングに関する基本的な事柄を網羅した入門書です。

特に僕が身を置く組織・人事系のコンサルティングって、書籍自体少なく勉強のしようがなかっただけに、うれしい限りです。

どちらかと言えば雑誌的な作りで、これだけではとても事足りないのですが、基本的なことを確認するには格好の1冊でしょう。特にコンサル業界でよく使われる専門用語の解説が分かりやすく、役立ちました。

帯を排したシンプルで爽やかな装丁もグー。

5.27.2008

『何故あの会社はメディアで紹介されるのか?』/西江 肇司

ここ10年ほどで業界3位のPR会社に急成長したベクトル。そのCEOがPRのコツを伝授した本です。

実は、前職でこの会社を取材したことがあります。高級レストランかバーかと見紛うほどのお洒落なラウンジスペースに通され、恐ろしく早口で話題豊富な美人PR担当の女性を取材しました。これくらい頭の回転が速くないとPRの仕事はできないのかと思ったほど。その彼女が「うちの会社は社長がすごい」と言っていたのが印象的だったのですが、この本を読んで、言わんとしていることが分かった気がします。

というのもこの社長、PRのことを何も知らずに業界に参入し、ノリとフットワークの軽さだけで会社を大きくしたようなもの。でもその根本にある精神は、タダでメディアに載せてもらおうという下心ありありの態度でメディアと接するのではなく、メディアがそのまま情報を掲載できるように相手のニーズ・形態に合わせて加工した情報を提供するということ。つまり、相手が喜ぶことを先回りして実践するというビジネスにおいて至極真っ当な手法なのです。だから、「PRなんて300くらいの事例を覚えてしまうだけでいい」「実はPRって大したことない」とまで言ってのける。あっぱれです。

身近な事例が豊富でヒントも満載。読んでいて面白い上に、仕事のアイデアが次々と湧き出てきて、寝る間も惜しんで読破してしまいました。PR、広報に限らず広くマーケティングに関係する仕事をしている人は必読でしょう。

ただ難点をつけるとすれば、本の作りが粗いこと。「フィーチャーする」という言葉をしきりに「フューチャーする」と言っていたり、人名の漢字を間違えていたり、「SEO」のことを「Search Engine Marketing」と書いていたり(おいおい)。きちんと校正がなされていない本はどんなに内容がよくても信頼性は薄れてしまいます。幻冬舎ともあろうものが、これはいただけませんね~。

5.26.2008

これぞ70s~80sロンドンの音。

YouTubeでたまたま名曲Going UndergroundのPVを見たのを契機に、ン十年ぶりにThe Jamのマイブームが到来。家でほこりをかぶっていたCDを引っ張り出して聞いています。

個人的にThe Jamはの最高傑作はライブアルバムのDig The New Breed。デビュー曲In The Cityの冒頭のギターを聞いただけで心はロンドンへ。息つく間もないくらいのスピードで演奏しシャウトする。このひたむきさがThe Jamの素晴らしさです。
http://jp.youtube.com/watch?v=whSYTSXm8wo&feature=related

5.25.2008

日本企業の問題点を吹き飛ばす「日経TEST」。

先日、仕事で日経新聞の方とお会いしました。その方は、最近発表された「日経TEST」という経済知力を測定する新しいタイプのテストの拡販担当。実はこの「日経TEST」、開発の過程でベースとなる考え方は僕の会社のものを参考にしたのだとか。

そのアイデアとは、アセスメント。人材関係以外では、まだそれほど聞きなれない言葉かもしれません。辞書的には「評価」とか「診断」とかいう意味になるでしょうか。要は、担当する職務において必要な能力が備わっているか、自分の適正な力を確認する作業のこと。

例えば、ある目標に向かって身体を鍛えようというアスリートは、自分の身体で弱いところを知らないと鍛えようがありません。病を根治したいという病人の方も、専門医師による入念な診断なくして治療もリハビリのしようもありません。アセスメントの重要性は言をまたないでしょう。

なのに多くの日本企業では、表向きは成果がすぐに目に見えるように感じられる研修にばかり注力しているというのが現状。自分の弱いところを把握せずに研修だけやって、果たしてどれほどの費用対効果があるのでしょうか? というような話で日経新聞の方と盛り上がりました。

なんて言いながらも、僕もとても他人ごとには思えない部分がありました。というのも僕自身、漠然とは分かっていながらも自分の弱みをきちんとは把握せぬまま、手当たり次第に書籍に手を出したりしているばかり。これでは大半の日本企業と変わらないではないですもんね~。

自分のアセスメントをしなければ、という自戒の日となったのでした。

http://ntest.nikkei.jp/

5.24.2008

メディアはメッセージである。

ついにランニングシューズを購入!

今朝はそれを履いての初ラン。これまでのスニーカーとは違い、まるで足に羽が生えたかのような軽快感に大喜びで、いつもより長い距離を走ってしまいました。おかげで後半はだいぶペースダウン。

「メディアはメッセージである」と言ったのは、マーシャル・マクルーハンですが、人は良くも悪くも道具(メディア)に左右されるものなんですね。

5.22.2008

神は細部に宿る。

チャンピオンズリーグ決勝は予想通り&期待通りのすごい試合でした。この試合を見て思ったのは、神は細部に宿るということ。先日、『4-2-3-1』を読んで、サッカーはフォーメーションという大枠ありきだと書きました。でも、矛盾するようですが、やはり個人技などのディテールも大事だな、と思ったのがこの試合。

注目のC・ロナウドは最初こそよかったものの、前半途中から対峙したエッシェンがポジションを高くとるようになり、すっかり影をひそめてしまいました。後半なんてカウンター以外ではほとんどボールに触れられていなかったと思います。これぞフォーメーションの力。

それでも、延長も含めて120分ではチェルシーが勝っていながら、最終的にPK戦でマンUが勝利したのは、ディテールの差でした。キックの精度というサッカーにおいて最もプリミティブな要素で勝敗は決したのです。

以前日経新聞で、PK戦に関する非常に意義深い洞察を読んだことがあります。

「PK戦はくじ引きのようなもの」という監督や選手がいるが、果たしてそうか。サッカーは極論すれば、いかにボールを上手に蹴ることができるかを競うスポーツ。どんなに疲れていようが、どんな精神状態であろうが、どんなピッチコンディションであろうが、ボールをより上手に蹴ることのできたチームが勝つ。PK戦もしかり。

というような内容だったと記憶しています。その意味で、チェルシーはやはりその根源的な部分で劣っていたと言わざるを得ないのでしょう。テリーには酷ですが。だって、一人目のキッカーならまだしも、それまでのキッカーたちが散々成功させているのに一人だけ滑っちゃったんですから。

いずれにせよ、シーズン最後を飾るにふさわしい、素晴らしい試合でした。いや、今年はこれからEUROがあります。この試合で代表選手が多数活躍したイングランドがEUROに出られないというのが、今さらながら残念でなりません~。。。

5.20.2008

『クィーン』

あのダイアナ死亡事故にまつわる英女王の葛藤を描いた作品。映画というよりも、ドキュメンタリーを見ている感じでした。

オスカーを受賞した女王役はもちろんのこと、トニー・ブレアとその奥さん、チャールズなど、よく知られている人物たちがどれだけソックリに演じられているかが最大の見所と言っていいでしょう。イギリスの映画館では爆笑の渦が巻き起こったであろうことが容易に想像できます。

しかし、こんな映画を作ることができること自体、イギリスの王室が人間臭い、、、もとい開けているかを物語っています。日本では考えられませんものね。

5.18.2008

毛だらけのご近所さん。

こちら、ご近所の顔見知りの猫。ここ4日間で3回も遭遇し、すっかり仲良しになりました。

今日も僕たち夫婦を見つけると、ニャーニャー鳴きながら追いかけてきて、頭をなすりつけてきたり、こんな素敵な笑顔を見せてくれたり。あまりにかわいいので遊んであげていたら、乗ろうと思っていた電車を1本逃してしまいました。

他にも顔見知りの猫が何匹か。この街は、パン工場やバーベキューの残り物やらがあって食べ物には困らないだろうし、多摩川など自然もあるから、猫にとって暮らしやすいのでしょうか。この街の猫たちは人懐っこくてかわいい奴らばかり。だから、散歩もいつもワクワクです。

猫は居心地のいい場所を見つける天才と言います。ということは、猫の多い街というのは居心地のいい街ということなのでしょう。

5.17.2008

『4-2-3-1―サッカーを戦術から理解する』/杉山 茂樹

この本はすごいです。「ついに日本初“布陣の教科書”」という帯のコピーも納得の、知的にサッカーを楽しむための本。恥を恐れずに言えば、自分は今までなんて浅はかなサッカーの見方しかしていなかったんだ、とさえ思いました。

個人か組織か、というのはサッカーを語る際によく出てくる議論ですが、本書はフォーメーションという監督のとる戦術を切り口に、現代サッカーの見方を教えてくれます。2006年W杯で日本がオーストラリアに負けた理由、ギリシャがユーロ2004で優勝したのがサプライズではなかった理由などがよく分かりました。また、ジダンやフィーゴといった名選手も、ボールを持っていないときの動きは決して褒められたものではなかったことも。

もちろん、サッカーにおいてはファンタジーあふれる個人技、1対1での攻防、ミスや天候といった時の運なども重要。が、それらは布陣という大枠の上に起こる些事に過ぎないということが、この本を読むとよく分かります。サッカーとは、監督同士による、ピッチ上を俯瞰した上でチェスのように相手を追い詰めていく(スペースを奪っていく)知的なゲームなのだということを実感しました。

著者のメッセージは、決定力不足が永年の課題となっている日本代表に向けられます。フォワードが育ちにくい国なのだから、いかにゴール前で難易度の低いシュートをフォワードに決めさせることができるか、そこに英知を傾けるべきであると。この発想の転換は岡田監督に聞かせてあげたいものです。

なお、これを読んでからJリーグの試合を見たら、解説者が局地戦ばかりの話しかできていないことがありありと分かり、非常に物足りなく感じました。著者の杉山さん自身が解説者になってくれればいいのに…。

5.16.2008

フリーライターの人生訓。

昨夜はフリーライターのK氏と会食。

それまでは仕事上の付き合いばかりでお互い誤解していた部分もあったようですが、意外と共通点があることが判明。例えば、妻にたっぷり稼いでもらって、自分は家事をしながら気ままに原稿を書いていたいというところ。また、大げさに言えば文章を通して日本を変えたいという壮大な志を持っているところ。そして、某社の課題についての意見。。。

ビールをひたすらあおりながら、仕事上、そして人生の先輩として、色々とお話を聞かせていただき、実り多い夜となりました。

これからも、その生き方などを参考にさせていただこうと思っています。これぞ、梅田望夫氏の言うロールモデル思考法ですね。

5.15.2008

『ウェブ時代をゆく』/梅田望夫

最初に断りを。代表作『ウェブ進化論』や茂木健一郎との共著『フーチャリスト宣言』ほどのインパクトは感じられませんでした。

それもそのはず、梅田さん自身あとがきで語っているように『ウェブ進化論』と対になる本書は、前著を受けて、この激動の時代をどう生きるかを指南した書。つまり、入門編に対する応用編というような位置づけなのです。目からウロコの新情報が満載というわけにはいきません。

それだけに、入門編をきちんと理解しておかないと真意を読み取ることはできません。また、心の準備も大切です。事実、僕は昨年秋に出版されてすぐに購入したものの、当時の心境には響かず、最近になって受け入れる態勢が整ったと感じて再読したワケです。

本書で梅田さんは、「好き」を突き詰めることの大切さを徹底して論じています。例えば以下の文章。

突き詰めて言えば、それは戦略性と勤勉ということに行き着く。自分の志向性に正直になり「好き」を見つけるための努力をこつこつと続け、「好き」なことの組み合わせを見つけたら、面倒なことでも延々と続ける勤勉さと、それを面倒くさがらない持続力がカギを握る。

20代とかの、もっと若いころにこの文章と出会っていたかった…! 自分と向き合い、自分にチャレンジすることの重要性を、怠けてばかりいた20代の頃の自分に伝えてやりたいものです。

でも、今からでも遅くはないでしょう。図らずも、web2.0を先取りしたような組織に勤めることになったというのも何かの縁。けものみちを歩くためのインフラとマインドセットはすでに準備されているのですから。

5.14.2008

『グッドナイト&グッドラック』

1950年代にアメリカに吹き荒れた「赤狩り」に対抗しようとした実在のニュースキャスター、エド・マローとスタッフたちの物語。ジョージ・クルーニーが監督と脚本を担当し、自ら出演もしています。彼の父はニュースキャスターだったようで、この作品は父に捧げたオマージュのようです。

政治の圧力や組織の方針と戦いながら、自分たちの主張を貫く姿にほれぼれします。煙草を片手にカメラに向かい、見解をよどみなく主張し、最後は「グッドナイト&グッドラック」というセリフで締める。こんなかっこいいニュースキャスターが実在したとは。果たして日本で何十年後かに、久米宏なり筑紫哲也なりを題材にした映画が作られることがあるでしょうか?

5.12.2008

Paint it yellow!

晩ごはんにホワイトシチューを作ったつもりが、かぼちゃを入れたところ一気に黄色に染まり、パンプキンシチューへと変貌。かぼちゃのパワーってすごい。これはこれでクリーミーになってよかったけど。今日みたいな寒い日にピッタリでした。

5.11.2008

『ザ・シークレット・サービス』

ケネディ暗殺を防げなかったというトラウマを抱える老齢のシークレット・サービスが、30年後、暗殺者からの挑戦を受けながらも再選を目指して遊説中の現職大統領を守るというストーリー。息もつかせぬサスペンス映画です。

酸いも甘いも知り尽くしたシークレット・サービスをクリント・イーストウッドが、知的で不気味な存在感を放つ暗殺者をジョン・マルコビッチが好演していて、実に見応えがありました。

この映画が製作された93年と言えばケネディ暗殺から30年。無能な大統領補佐官役を演じていたフレッド・トンプソンはその後、現実の大統領選に立候補。シークレット・サービスも暗殺者も共に国のために戦いながら裏切られた、というアメリカの闇を代弁。色々な意味で因縁めいた映画です。

それにしてもアメリカの大統領って、いつも命を狙われたりして大変な役回り。それでも目指す人が多くいるというのは、それだけの名誉なのでしょう。野心のない今どきの日本の若者が仮に立候補する権利があったとして誰も目指さないだろうな、なんて映画とは関係のない感想を抱いたりして。

5.10.2008

帰国子女は貴族?

日経新聞土曜版『日経PLUS1』に連載中の『赤坂真理のうらやましい悩み』。いつも一味違った視点からの辛口回答が興味深いのですが、今日は帰国子女についての考察がなされていました。

質問者の20代女性は、帰国子女というだけで職場で英語力を期待されたり、もっと英語力を活かせる仕事をすべきだ、などと言われるのが苦痛とのこと。それに対する赤坂さんの答えは、「メリットも受けたのでは?」。

曰く、最近の女性誌では帰国子女は「お嬢様」と同じ扱いだというのです。貴族という生れながらの属性のように、語学力とステータスを持ち合わせている。だから、質問者の悩みは「貴族であるのがイヤ」と同じワガママなのだと。帰国子女を貴族扱いする周囲が本来は間違っていることを認めつつ、その誤解を含め有利に働くことがあるはずだと述べています。

僕自身、帰国子女の一人として言わせてもらえば、この回答は質問者の意図とずれていると思います。

帰国子女の悩みの本質は、自分の意志で海外に行ったわけではない、ということです。親の仕事の都合でいきなり異文化に放り込まれる。最初は言葉も全く通じず、好奇の目にさらされる。日本人としてのアイデンティティも確立していないので、現地に溶け込もうと必死になる(これらの点において、高校くらいから自発的に海外留学した人たちとは大きな違いがあります。自分の意志で行った人たちは、どんな環境の変化にも前向きに取り組めるでしょうから)。そして、語学も考え方も現地に順応したと思ったら帰国することに。

帰国後は、それ以上の苦悩が待ち受けています。均質であることが絶対の日本社会で、同じアニメやマンガやヒット曲を共有していないことによる心労。中学以降は英語ができて当然だと周囲から見られるプレッシャー(発音とリスニング力は別として、小学生が話すような英語で高校受験や大学受験に有利のはずもなく)。なのに、日本語も普通に扱えることは評価の対象にはならない(仮に英語圏に住んでいた人が英語力を手に入れたとして、それと引き換えに日本語力を失ったというふうには思い至らないのでしょうか?)。ちょっと違う考えを述べれば変人扱いされる。シャイだった僕は必然的に帰国子女であることを隠すようになりました。自分から話すことはまずなかったので、今でも僕の友人の中には、僕が帰国子女だということを知らない人が少なくないはずです。

今では貴重な経験をさせてもらったと感謝しています。でも、そんな属性を僕が前向きに捉えられるようになったのは、考え方も成熟し、度量も広くなった比較的最近のことです。思春期という心理的に大変な時期においては、少なからぬ悩みを抱えたものです。

僕が質問者にアドバイスするとすれば、今は帰国子女であることを隠しなさい、ということ。履歴書にも英語関係の資格など書かなければいい。前向きに捉えられるようになったらカミングアウトすればいいのです。

そして、赤坂真理さん。10年ほど前に文壇に華々しくデビューし、僕も『ヴァイブレータ』『コーリング』などの著作を読みました。最近名前を聞かなくなったと思っていただけに、こうして辛口の悩み相談をしていることがうれしかったです。

5.08.2008

ライフワークはペペロンチーノ。

今日も晩ごはんはペペロンチーノを作りました。先週、オフィス近くのイタリアンでランチにペペロンチーノを食べて以来、ここ5年ほどで何度目かのブームが到来。

オリーブオイルにガーリックに唐辛子。基本的にこれらだけで味のベースを形作るというシンプルこの上ない料理。それだけに、ガーリックの切り方、炒め方、そしてパスタの茹で汁を加えて乳化させるプロセスだけで味が大幅に変わってくるという、無限に奥が深い料理です。

ペペロンチーノの生命線は何といっても、あのガーリックの香り。弱火でじっくり炒めることで徐々に香りが引き出され、炒めすぎて焦がしてしまっては台無し。この微妙な加減が難しいのです。何年にもわたって試行錯誤を重ね続けているものの、いまだ真の手ごたえをつかむまでには至っていません。

最初のブームが巻き起こったときは、朝ごはんにまでペペロンチーノを作ることもあるなど、1日2回は当たり前。おそらく朝っぱらから強烈なニンニク臭をまき散らし、周囲に迷惑をかけていたことでしょう。

今後も理想の味への追求は続きます。これは、もはやライフワークと言っても過言ではないかも?

5.07.2008

『キンキーブーツ』

イギリス映画を盛り上げる(?)、transgenderもののコメディ。期待しないで見たら、意外と面白かった作品です。

倒産寸前の靴工場を相続した息子が経営を建て直すためにドラッグクイーン向けのブーツを作るという、実話に基づいたストーリー。こう聞くと奇抜な映画のように思えますが、人はいかにして「偏見」「見栄」といった虚飾をそぎ落とせるかという深いテーマを内包しています。また、当初は経営者だけが突っ走るものの、社員は誰もついてこないあたりは、経営論の映画としても学びを得られます。

それにしても、イギリス映画ってこのニッチさやアングラさが魅力ですね。

http://www.movies.co.jp/kinkyboots/

5.06.2008

Sunshine at last.

GW最終日になってようやく気持ちのいい天気になりました。僕たちもここぞとばかりに散歩へ繰り出しました。

目黒通りで、ヘアーカットを待ちわびるお犬様にご挨拶し、絶品のキャロットケーキを食し、不思議顔の猫マコちゃん展をのぞいてきました。



5.05.2008

横尾忠則のパワーに圧倒された日。

世田谷美術館で開催中の『冒険王・横尾忠則』展に行ってきました。

入ってすぐ、横尾ワールドへと誘われました。尊敬するアンリ・ルソーへのオマージュとして描いたパロディ作品が展示されていたのですが、どれも横尾流に換骨奪胎しており、そのユーモラスな表現に笑いが止まりません。

横尾忠則というとグラフィック・デザインのイメージが強かったのですが、れっきとしたファインアートにも精力を割いていたことを知りました。何より驚かされたのが、非常に多作だということ。作品そのものは難解で意図のよく分からないものも多かったのですが、言い知れぬパワーを発する作品群を前にすると、とにかく圧倒されます。その創作意欲に脱帽です。

http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html