6.30.2010

PK戦は運か?

日本代表、残念ながら負けてしまいました。

「PK戦は運」とかって、選手もアナウンサーもサポーターも言う度に強烈な違和感を覚えてしまいます。以前、日経のコラムで読んだのですが、サッカーは最終的にはボールを蹴る技術を競うスポーツ。PK戦というのは、体力を消耗し、プレッシャーがかかる極限状態の中でのキックの技術を競うもので、そこに真の実力が表れる、というような主旨でした。

運だと言うのなら、ドイツがワールドカップの歴史上、PK戦で負けたことがないどころか、一人しか失敗したことがないことの説明がつきません(ちなみに、その失敗は1982年大会準決勝のフランス戦のシュティーリケ。とても印象に残っています)。イングランドがPK戦で負けてばかりのことも。

日本選手はキックの技術は優れていると思うので、後はプレッシャーに打ち勝つメンタルをどう鍛えるかでしょうか。

しかし、今大会の日本は全試合を通じて魂のこもったプレーを見せてくれたました。それはよかった!

6.29.2010

A Concise Chinese-English Dictionary for Lovers/Xiaolu Guo

著者は1973年生まれで、中国では世代の代弁者だとか新世代文学の旗手などと評価されているようです。

本書は、23歳の中国人女性の1年間のロンドン留学を日記風に綴った物語。同じアジア人として、読後感はやや複雑です。映画館で出会った年の離れた男性とすぐに同棲を始めたりするなど、あまりに無防備な姿勢はアジア人女性の尻軽さと誤解される恐れがあるような。若くて冒険心があるとはいえ、あまりに主体性がなさすぎで危なっかしい。だからアジア人はバカにされるんだ、などと思ってしまいました。中国人の物の見方などを実感できる点は面白いのですが。また文章面では、英語力が徐々に上達していくという体裁を取っているのが、あまりにわざとらしく感じられました。徐々に難しい単語や表現を使えるようになっていくのに、いつまでもmanの複数形をmansと表記し続けていたり。

結局、カバーに象徴されるように、本書は西欧人の読者をターゲットに書かれたのだと思います。西欧の男性にはこんな女性がミステリアスで魅力的に感じられるのでしょうか? そのためか、USやUKのアマゾンのカスタマーレビューでは意外なほど高い評価も得ていて驚きます。