3.04.2008

彼は英語が話せないのではありません。スキルが足りないのです。

ベルリッツのCMが面白いです。日本人の英語学習における問題点を見事に風刺しています。

とあるグローバル企業の会議室では議論が白熱しています。会話のキャッチボールをサッカーのパスに見立て、やりとりの速さをパスのスピード、出席者の卓見を華麗な足技で表現するアイデアが秀逸です。出席者の一人である鈴木さんという名の日本人は、話にまるでついていけていない様子。案の定、いざ話を振られると…ミスキック。そこへナレーションが。「彼は英語が話せないのではありません。スキルが足りないのです」。

このコピーは、多くの日本人が陥りがちな英語習得の問題点を突いています。このCMは、Berlitz Business Communications Schoolという上級者向けクラスを告知するためのものですが、根本の原因は初級者も上級者も同じでしょう。それは手段と目的をはき違えてしまうこと。英語はあくまでもツールなのに、いつの間にか英語を勉強することが目的化してしまうのです。

本質を突いたこんなCMを作るとは、さすがベルリッツです。

以前一緒に仕事をしていた英会話講師のスティーブ・ソレイシィさんもよく言っていました。「英語の勉強は自転車と同じ。まずは下手なりに乗ってみることが大切なのに、日本人は自転車のパーツとか細かいところばかり気にする」って。

http://www.berlitz.co.jp/sd/media/08cm/#