11.29.2007

クリエイティブな仕事って?

前職では、次から次へと仕事が降ってくる目の回るような忙しさに1日があっという間に過ぎていったものです。それを必死にこなすことで、仕事をした気になったり、1日の終わりには充実感を得たりしていました。広告コピーを書くのが業務だっただけに、一見クリエイティブな仕事をしているような気にもなっていました。でも、これって、本当に創造的な仕事の仕方だと言えるでしょうか?

今の職場は、前職とは比較にならないくらい時間の流れが緩やかです。仕事量ははるかに少なくなり、毎日のように定時の17時半に帰っています。“上司にあたる人”から仕事を振られるときも、大まかな期限を示されるだけ。そもそも、組織が非常にフラットなため、社長以外に上司という存在すらいません。その社長は月の半分はアメリカ。つまり、自己の裁量で自由に仕事ができるのです。

オフィスはパーテションで区切られていて、しかも僕の席はたまたま一番奥なので、他の社員たちから見られることもほぼありません。さぼろうと思えばいくらでもさぼれます。正直、転職したての頃は、息苦しい職場からの解放感に浸り、暇をもてあましながらのんびり仕事していました。

でも、ある時気づかされました。これは試されているんだと。会社からではなく、自分自身に。

こういう環境だからこそ、いかに自己を律するか、会社のためになる仕事を自分から見つけ出せるか。与えられるのではなく、自分の頭で考えることで会社に貢献する。それが、引いては自分を磨くことになる。時間に縛れないからこそ、生産性が問われてくるのです。

概念としては、SOHOと同じですね。例えば休日に家で仕事をしなければならなくなった場合、だらだらやるのではなく、早く終わらせて自分の自由な時間にしたいと思いますよね。それと同じことが求められているのです。

オフィスにいるというだけで仕事をした気になる“時間軸”ではなく、どれだけ仕事が進んだか、新しいものを生み出したかという“生産性”が尺度になる。僕にとってのパラダイムシフトです。