2.18.2009

『ゴッドファーザー』に男の生き方を学ぶ。

ここ数日、僕の頭の中ではあのゴッドファーザーのテーマ曲がひっきりなしに流れています。BSで『ゴッドファーザー』三部作を連続で見て以来、あの世界観の虜になってしまったようです。

実は高校生の時にも一通り見たのですが、当時は複雑な人物関係が把握できなかったり、あまりに長すぎて途中寝てしまったりと、きちんと見たとは言えませんでした。

それが今見ると、あまりの奥深さに脱帽。映画史に残る名作と言われる理由がよく分かります。三代にわたるコルレオーネ一族の壮大な物語。マフィアなので暴力・殺人もいといませんが、義理人情に篤く、何より「家族を大切にしないものは男じゃない」というドンの言葉からは、男の生き方を学べます。

『ゴッドファーザー』の魅力は、この原作および脚本の秀逸さ、黒の中の黒を表現した映像美、ニーノ・ロータの哀愁漂う音楽、コッポラ監督による演出など色々あると思いますが、やはり何と言っても名優たちによる名演技の対抗戦でしょう。マーロン・ブランドの落ち着き払った風格に、アル・パチーノの冷酷な眼差し、そして若き人格者を完璧に演じきったロバート・デニーロ。この三人を中心にジェームズ・カーンやロバート・デュバルが脇を固めているのですから。

それだけに、PartⅢのソフィア・コッポラはやはりいただけません。愛娘を女優に育てたいというコッポラの親心でしょうが、名優たちの中に素人が一人混じっただけで、画面から緊張感が失われてしまいました。コッポラ監督も言うように、PartⅢは別モノとして捉えた方が良さそうです。