10.28.2008

『平凡な人財で非凡な成果を上げる』/及川昭

図書館利用率が高まってから、少しでも気になったり話題になったりした本を片っ端から予約して借りているのですが、そうするとホント身銭を切らなくてよかった、という類の本が多いことに気付かされます。

その最たるものが本書です。研修会社の代表が書いた組織・人材論。タイトルからして怪しいと思っていたのですが、読んでみて驚愕。中身は自社の宣伝ばかりなのです。それも、他社はダメだけどウチはいい、という小学生レベルの二元論。開いた口がふさがりません。金を積まれたなど何らかの理由があるのでしょうが、版元のダイヤモンド社にもガッカリです。

アマゾンのカスタマーレビューを見て、なおさらビックリ。6人の方がレビューを書いていたのですが、全員揃いも揃って5点満点と大絶賛のオンパレード。ところが、不自然なほどに評価していたり、誤字脱字が多かったりと文章がこなれていないので、過去のレビューを見てみたら、予想通り全員がこの本のレビューしか書いていないのです。恐らく同社の社員や関係者にレビューを書かせた、典型的なヤラセですね。

アマゾンのカスタマーレビューは一般的には、読書好きの知的度合いの高い人たちが書いているので信頼度も高いと思っています。中にはこのように悪用されるケースもあるわけですが、過去のレビューを見れば簡単に見破れるわけです。