10.17.2008

なぜ旅先で見た映画は印象に残るのか?

旅先で見た映画は印象に残りやすい、ということを以前書きましたが、その理由が少し分かった気がします。

先日、日経BP主催、JTB協催のマーケティング・フォーラムに参加してきました。会場の日経ホールは席が非常に狭く、長時間過ごしたらエコノミークラス症候群になりそう。加えて、日経本社の7~8階ぶち抜きに位置するため、セミナー終了後のエレベーター待ちがすごい。なんて欠陥の多いホールなんだ、と憤ったというのはどうでもいいとして、なぜJTBがマーケティング?という疑問がついに明かされました。

例えば1週間前の夕食に何を食べたかは思い出せなくても、何年も前に旅先で食したものは楽しかった思い出とともに深く刻まれているもの。それは、旅行中は気分が開放的になり、ドーパミンだかの脳内物質も分泌され、意識や感覚がパワーアップしているからだそうです。

なるほど!映画が印象深いのもそういうわけか!と狭い座席で窮屈な思いをしながら、僕は膝を打ったのでした。ついでに、おせっかいながら、その裏づけに茂木健一郎さんを担ぎ出せればよかったのに、とも思ったのでした。

ちなみにJTBがやろうとしているのは、食品や化粧品などの消費財メーカーとタイアップして、旅先のホテルなどに新製品のサンプルを置いて客に試してもらい、記憶に刻んでもらおうというマーケティング手法です。まあ、言葉は悪いですが、“洗脳マーケティング”といったところでしょうか。