9.02.2008

『ウォール街』

最近僕たち夫婦の中では投資ブームが起きているのですが、その流れで再び見たくなりました。

大学生のときに見たときは、商学部生だったにも関わらずマネーの動きががよく理解できぬまま、何となくかっこいい映画くらいに思っていました。が、今回見たら、ようやくチャーリー・シーン扮する主人公のやろうとしていたことが分かりました。

この映画は何と言っても、マイケル・ダグラス扮する投資家ゲッコーがとにかくかっこいい。孫子の『兵法』を愛読書に、真理をついた名台詞を次から次へと放つ。金のためには時には非情と思える手段にも出る。それが資本主義なのだからと。この知的魅力にあふれた悪役は、『第三の男』のオーソン・ウェルスに通じるものがあると思いました。実在の人物をモデルにしていたとありますが、アメリカには本当にこんな人がいたのでしょうか。

1987年の映画なのでやや古臭さは感じてしまいますが、その本質の部分は今も変わっていません。というか、数年前の村上ファンド+ホリエモン騒動と全く同じ構図じゃないですか。つまり、日本はアメリカより20年も遅れているということ。そんな今だからこそ見る価値のある映画だと思います。