8.01.2008

『8 1/2』

言わずと知れたフェリーニの代表作『8 1/2』。渋谷のシアター・イメージフォーラムで完全修復ニュープリント版を上映していたので、会社帰りに行ってきました。

前回見たのは確か高校生のときだったので、かれこれ17年くらい前。その時はわけが分からなかったのですが、少しは大人になった今ならさすがにもうちょっと理解できるだろうと思ったら、やっぱり理解不能でした。

夢なんだか現実なんだか映画なんだか分からない、主人公の映画監督グイドの頭の中のようにカオスに満ちた映像世界。ロケットをモチーフにした映画作品、美女たちに囲まれるハーレム願望、優柔不断だけどモテる優男のグイド。男の欲望を体現したような映像が続くと思ったら突然の変調。最後はかの有名な「人生は祭りだ」のセリフで締めくくる。

理解はできなくても、映画史に残る名作だと言われる所以は、よく分かります。