12.14.2008

金融危機の責任は本当にアメリカにあるのか?

金融危機の影響は、僕の会社にも着実に及んできています。大口顧客だった金融業界からの依頼が減ったあおりを受け、アメリカ本社でレイオフを実施するほか、日本でもいよいよ人件費削減のウワサが…。これまでどこか他人事のようにニュースを見聞きしていましたが、自分の身にも降りかかるかもしれないと思うと、急に当事者意識が芽生えてきてしまいました。

今回の金融危機について、アメリカがすべて悪い、というような論調が日本では見られますが、それは違うのではないかと思います。

ここ最近の構図を自動車に例えれば、アメリカが先頭に立って金融資本主義という道を切り拓いていき、日本を含む国々が後を追随していたということになると思います。少し前までは、アメリカが作ってくれた道をスイスイ快適に進むことができた。ところが、先頭にいたアメリカが突如横転してしまった。すると、後続車も続々と衝突し、世界規模の玉突き事故を起こしてしまった。10年ほど前に大事故を起こし、慎重に車間距離を置きながら走っていたはずの日本も、その事故の巻き添えになったということだと思います。

アメリカの作ったシステムの恩恵を受けていながら、ミスを起こしたときだけ責任を追及するというのは、あまりにもムシが良すぎるのではないでしょうか?

この例えに則って言えば、今は安泰と思っている日本企業にも徐々に、そして確実に影響が及んでくることでしょう。早めに気づかされた分ラッキー、とすら思っています。