1.05.2008

『長いお別れ』/レイモンド・チャンドラー

「ギムレットにはまだ早すぎるね」というセリフで有名なハードボイルド小説。以前からずっと読みたいと思っていながら、長さに尻込みしていたのと、その世界観に入り込むには日常から隔離される必要があると感じ、なかなか手をつけていられなかった一冊です。

最近ではあの村上春樹氏が新訳『ロング・グッドバイ』を出したことが話題になっていましたが、アマゾンのカスタマーレビューを比較検討した結果、古くからのファンから支持されている清水俊二氏の訳で読むことにしました。

ある大富豪の娘が惨殺され、夫が容疑者として手配されます。その夫も逃亡先のメキシコで自殺を遂げたとされますが、その死には謎が多い。私立探偵フィリップ・マーロウは生前の夫と酒(ギムレット)を飲み交わしたことがあり、その人間性にほれ込んでいたことから、彼の無実を信じ、独自に捜査を開始します。そして別の事件をきっかけに、真相が解明されていく…というのが大まかなストーリーです。

作家には「この1文のために」という作品があるようですが、この小説もまさにそう。終盤に出てくる「ギムレットにはまだ早すぎるね」の1文を語るために、チャンドラーは壮大なミステリーと人間模様を構築したのでした。それ以前のストーリーは、この言葉に重みを持たせるための伏線に過ぎません。

マーロウの生き方は非常に男っぽく不器用で、効率優先の現代社会では通用しないでしょう。それだけに、どことなく憧れを抱いてしまうのです。

1.03.2008

一年の計は元旦にあり?

新しい年を迎えるたびに思い起こすのが、現役時代の中田英寿氏の発言です。「今年はどんな年にしたいですか?」という質問に対する回答でした。

「どんな年と言われても、年が変わったから考えが変わるわけではないし、考え方は積み重ねていくものだというのが自分の考えですから。年というより、明日をより良くしたいという、毎日の話なんで」。

確かに、何か事を始めようと思えばいつでも始められるはず。暦などの区切りは本来は関係ないはずですものね。新年になると「1年の計は元旦にあり」などという化石のような言い伝えにしばられる人たちの多い中で、外的要因に左右されないこのスタンスこそ大切なんだと思います。

香川にて新年を迎える。

年末年始は、ヨメの両親の実家のある香川で過ごしてきました。

紫雲山の頂上から瀬戸内海を見下ろし、日本昔話に出てきそうなこんもりとした山々と瀬戸内海の美しさに感動し、






これを見たものは健康で長生きできるという銭形砂絵を拝んで、







義理の祖父母から絶大なる歓待を受け、讃岐うどんをたらふく食べてきました。

昨年に次いで二度目の訪問。首都圏で生まれ育っただけに、田舎ができるというのはなかなかうれしいものです。