9.30.2008

歴史の証人。

アメリカ経済が本当に大変なことになっています。まさに後世から見た歴史的瞬間を目の当たりにしているのでしょう。僕らは歴史の証人になるわけです。

同時代に生きながらその意義を正確にとらえることは困難ですが、時代の息吹をつぶさに目に焼き付けておきたいものです。

9.24.2008

長距離走者の孤独。

爽やかなな秋晴れの祝日、早起きして駒沢公園を散歩してみました。

驚かされたのが、ランニングコースをたくさんの人たちが走っていること。格好や走り方がサマになっている本気のランナーから、世間話をしながらウォーキングしているとしか思えない中年まで、老若男女とにかくいっぱい。散歩している僕らの方がはるかにマイノリティなんです。

さすがに、ここまでたくさんのランナーがいると逆に興ざめです。これまで友人たちから一緒に駒沢公園を走ろうと誘われたことが何度かあるものの、「一人で走るのがいい」と丁重にお断りしていましたが、正解でした。人の少ない多摩川沿いをのんびりマイペースで走るのが僕の性に合っています。人と同じことをすることに激しい嫌悪感を示す、僕の生来の天邪鬼気質が首をもたげてきたのでした。

9.23.2008

飛べない猫はただの猫だ。

自由が丘を散歩中に出会った猫さん。

塀の上にひらりと飛んで登るのかと思いきや、老齢なのか運動神経が鈍いのか「どっこいしょ」とよじ登っていった、何ともカワイイやつでした。

9.22.2008

『フィクサー』

『ボーン・アイデンディー』の脚本で名を上げたトニー・ギルロイの初監督作品。法律事務所のモミ消し屋(フィクサー)という裏稼業の仕事ぶりやジレンマを人間味っぽさを出しながら描いています。

アメリカの大企業の暗部を告発するようなシリアスな問題作かと思いきや、ただの娯楽作品でした。というよりも、娯楽作品としても成立していないかも。

マイケル・マンの映画を見ているようなスタイリッシュな映像。が、残念ながら演出においてマンには到底及んでいません。説明不足で、予備知識なしで見たら人間関係がすぐには把握できず、ヤマ場もなかなかやってこない。個人的には主演のジョージ・クルーニー以外に見るべきものはありませんでした。

9.21.2008

カルボナーラ三昧。

軽井沢で買ってきた生ベーコン(パンチェッタ)を活かすべくカルボナーラにチャレンジしてみました。

ところが、これがなかなか難しい。卵をとろとろにしたいのに、余熱で火が通ってしまい、いり卵パスタのようになってしまうのです。

そんなんで今日は2回作りました。悔しいので、納得いくものができるまで修行は続くでしょう。かなりの高カロリー高コレステロールですが。。。

9.17.2008

疾走。

軽井沢での足はレンタサイクル。自転車って都会では危ないし邪魔になるので乗らないのですが、こういった緑の中を疾走するのは実に気持ちいい。自転車購入意欲がやや過熱しています。










9.16.2008

野菜がおいしいレストラン。

軽井沢に小旅行に行ってきました。

実はお恥ずかしながら、軽井沢ってこれまで行ったことがありませんでした。が、人生損してた、という実感です。緑あふれる自然、豊かな食べ物、気さくな人たち、と人生に必要な要素がすべて揃っているではありませんか!

泊まったホテルのレストランのキャッチフレーズは「野菜がおいしいレストラン」。看板に偽りなしです。実に素直で健やかな味です。出てくる料理すべて、野菜がテーマのような感じ。1週間分の生野菜を食した気分です。

東京駅から1時間あまりでこんな楽園のような場所に行けるなんて、今まで何やってたんだと思い、大いに反省した次第です。

http://longinghouse.jp/








9.12.2008

『21世紀の国富論』/原丈人

ものすごい本です。

ベンチャーキャピタリストとして世界中で数々のベンチャー企業を育成してきた著者が、テクノロジーの進化を通じて資本主義の未来と日本が取るべき道を示した本。表紙の「21世紀の」という文字が小さいことから、パッと見は『国富論』。かのアダム・スミスの歴史的著作に劣らないという自信があったのでしょう。

アメリカでは、ROEや時価会計主義など行き過ぎた株主偏重のおかげで、資本主義が破綻しきっていると言います。そして、そのアメリカの真似ばかりしている日本はもっとひどいと。著者がPUC(Pervasive Ubiquitous Communications)と呼ぶ次世代アーキチャクチャーはコンピュータに代わる新しい基幹産業になる可能性があり、その勃興は日本が世界から尊敬される国になるためのラストチャンスであるというのが本書の主張です。そのために提案する株式市場改革や、税率を下げる提案などが、やや説得力が不十分な印象なのですが、ものすごいビジョンを持った人だということは間違いなさそうです。こんな日本人がいるということ自体がうれしかったりします。

著者の考えは壮大すぎたり、また財務、経営、テクノロジーなど専門的な話にも切り込んでいるため、いきなり読んでも理解が及ばない部分が多いかもしれません。こちらの糸井重里さんとの対談に目を通してから本書を読むことをオススメします。

http://www.1101.com/hara/
http://www.1101.com/hara/second/index.html

9.08.2008

『サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践』/中原圭介

これは初心者向け資産運用本の決定打ですね。ハッキリ言って、勝間和代さんの本よりも分かりやすい。

国際分散投資と長期保有――資産運用の定石のように言われているこの法則を否定するところから始めます。なぜなら、この法則が通用した時代とはパラダイムが違うから。

個人的に気に入ったのは、大きな視点でリスクを捉えているところ。リスクと言うと個人単位でのリスクばかり考えがちですが、実は日本の財政が破綻したり、東海大地震によって日本経済が壊滅したりといった、国家レベルでのリスクも考えておくべきだと。

この著者のいいところは、文学部出身だということ。だから堅苦しい経済理論に惑わされることなく、歴史と心理学をもとに世界経済の大きな流れを見てシンプルに解説していく。だからサブプライムローン問題も予見できたそうです。

ベストセラーになっていますが、もっと売れて、評価されてしかるべきだと思います。表紙をはじめとする装丁で損していますね。あと、なぜかフォレスト出版から出ているというだけで胡散臭さを感じてしまう。。。

9.07.2008

日本サッカーのレベルが上がらない理由はテレビ放送にあり。

日本時間の昨夜行われた日本対バーレーン戦。4-0くらいで勝てた試合を3-2にまで持ち込まれた日本代表の未熟さもさることながら、テレビ朝日の実況と解説がいつもにも増してひどかった。日本サッカーがもう一つ強くなれない理由に、テレビ放送の実況&解説もあると僕は本気で思っています。

まず、しゃべりすぎです。見れば分かることはいちいち言わなくていいです。落ち着いてプレーを見ることができません。視聴者が知りたいと思うことだけを簡潔に言ってくれればよろしい。次に、実況者と解説者がアツくなりすぎです。視聴者の方がしらけるくらい。しかも、冷静さを欠いているから平気で間違ったこと言って、訂正がされないことも多いですし。あまりのひどさに音声を消したい衝動によくかられますが、さすがにスタジアムの雰囲気が伝わらないというのは味気ないので我慢しています。

実況・解説のレベルが低いから視聴者の目も肥えない→サッカーファンの底上げがなされない→日本サッカーのレベルも上がらない

こういう構図が出来上がっていると思います。

もうかなり前ですが、WOWOWでセリエAを放映していたとき、副音声では実況・解説なしでスタジアムの音声だけ聞けたと記憶しています。それを取り入れるだけで徐々に違いが表れてくると思うのですが、いかがでしょうか?

9.04.2008

野球観戦も仕事の一部?

今夜は会社の先輩と取引先の仲良しと、神宮球場にヤクルト対中日を見に行ってきました。

野球観戦は多分20年ぶりくらい。小学生のときに何度か来たことがある神宮球場がやたら小さく感じられました。また、息つく間もなく試合が展開するサッカーに比べ、野球の応援はずいぶんと牧歌的にも思えました。

試合も後半にさしかかってきた頃。それまではたわいもない話をしていた先輩が、おもむろにビデオカメラを取り出し撮影を開始しました。それも、撮っているのは試合ではなく、熱狂的なファンのいる応援席の方。そこへ、適宜解説が挟まれました。「今の走者は盗塁に失敗しましたが、ファンは誰も彼に罵声を浴びせていません。これは究極のモチベーション・コントロールです」「これだけの人数による応援が組織されるには、リーダーの統率力が大きいのです」。野球の応援まで自らの仕事の題材にしてしまうとは、さすが心理学博士! 撮影した映像は今度セミナーで使用する予定だとか。

9.03.2008

戒厳令発動。

先日、久々に我が家の家計簿を精査してみたところ、エンゲル係数が尋常ならぬ数値を指し示していることが発覚しました。

平日は自宅で料理をすることが多く、食材を冷蔵庫の中で腐らせてしまうなんていう失態もあるにはあるものの、普段の食事に関しては基本的に削る余地はあまりない。となると、ヤリ玉に上がるのが外食費。特に外では湯水のごとくビールやらワインやらを消費してしまう僕の飲酒癖が、ヨメから厳しく糾弾されたのでした。

雰囲気のいいお店でのおいしい料理とお酒、そして友人たちとの語らいは、人生を充実させるための貴重な糧。酒は百薬の長でもあるし、健康面、精神衛生面を考慮すれば適度な贅沢は許されるはず。という僕の主張は軽く無視され、いつものことながらせめぎ合いを制したのはヨメ。これからは慎ましい社交生活を余儀なくされそうです。

9.02.2008

『ウォール街』

最近僕たち夫婦の中では投資ブームが起きているのですが、その流れで再び見たくなりました。

大学生のときに見たときは、商学部生だったにも関わらずマネーの動きががよく理解できぬまま、何となくかっこいい映画くらいに思っていました。が、今回見たら、ようやくチャーリー・シーン扮する主人公のやろうとしていたことが分かりました。

この映画は何と言っても、マイケル・ダグラス扮する投資家ゲッコーがとにかくかっこいい。孫子の『兵法』を愛読書に、真理をついた名台詞を次から次へと放つ。金のためには時には非情と思える手段にも出る。それが資本主義なのだからと。この知的魅力にあふれた悪役は、『第三の男』のオーソン・ウェルスに通じるものがあると思いました。実在の人物をモデルにしていたとありますが、アメリカには本当にこんな人がいたのでしょうか。

1987年の映画なのでやや古臭さは感じてしまいますが、その本質の部分は今も変わっていません。というか、数年前の村上ファンド+ホリエモン騒動と全く同じ構図じゃないですか。つまり、日本はアメリカより20年も遅れているということ。そんな今だからこそ見る価値のある映画だと思います。